「のどの病気は耳鼻科かな?」
とりあえず耳鼻咽喉科を受診して、診察の後、鼻から通す細い内視鏡でも診てもらいました。
「なにも異常なし」
もしくは、
「少し食道の入り口に炎症があるので、逆流性食道炎かも」
と言われて、「では食道が心配」となり、

「次に消化器内科で胃カメラを受けよう」と思われる方が少なからず当院に来院されます。
そのような方に、まず読んでいただきたいページです。
逆流性食道炎
確かに、
胃酸逆流が原因で、咽頭や食道に炎症を起こす病気である、逆流性食道炎が胃カメラで見つかることがあります。
胃カメラで食道を拝見すると、のどから食道粘膜が白く変色していて、胃との境目には「びらん」と言って赤いただれが広がっています。
このようなケースでは間違いなく逆流性食道炎と診断されます。胃酸分泌抑制剤(PPI)のよい適応となります。

咽喉頭異常感症
ただ、多くの場合、この「のどの違和感」の方を胃カメラで調べてみると、
「逆流性食道炎もなければ、何もなし」ということが多いのです。
そこで、このような、喉の違和感、つかえ感、のどか食道に何かある感じ、胃酸が上がってくる等の悩ましい症状の方をひとまとめにして、「咽喉頭異常感症」とします。
この病状はかなり複雑です。単一の原因を探るのは難しいと実感しています。
胃カメラで異常がなくても、口の中の苦い味があれば、胃酸が胃からのどまで逆流していることは間違いなさそうです。
胃カメラで確認できるほどの炎症を起こすほどでなくても、やはり感覚的に苦い味が感じられるというのは、少し神経過敏の影響もありそうです。

またストレスによる自律神経失調症や、不安や不眠、うつ病などの心因的な原因が関わっていることがあります。
このため、自分でできる対処法として、
① 就寝前3時間は食事しない
② 枕を高くして眠る
③ ストレス緩和のために、ウォーキングやジョギングなどの軽い運動と、睡眠時間を十分に確保すること
を勧めます。カフェインやアルコールなどの刺激物の摂りすぎにも注意です。
処方として当院では、上述の
① 胃カメラで確認できない、胃酸逆流の影響とそれに関連する軽い炎症
② 神経過敏的な症状の発現
を加味して、
胃酸分泌抑制剤、のどの炎症止め、安定剤的作用の漢方薬を調節、取捨選択して処方することにしています。

期外収縮
喉が圧迫される感じ、喉がどくどくする感じ、のどに詰まる感じ、といった症状です。
前述の咽喉頭異常感症との判別が難しいところです。
私自身も自覚するところがありますが、これは心臓の病気です。
ご自身で脈を触ってみると、
「ドクン、ドクン、ドクン」
と、規則正しく触れるのなら正常ですが、
「ドクン、・・(脈が飛ぶ)・・、ドクン、ドクン」や、
「ドクン、ドドドクン、ドクン」など、乱れた脈が触れるときは要注意です。

期外収縮は、自律神経のバランスの崩れたとき、アルコールの摂りすぎ、コーヒーなどのカフェインを含む飲料の摂りすぎ、睡眠不足 ・疲労 ・心身のストレスなどで起こる心臓の病気です。
大事なことは、心筋梗塞などの心臓の病気が隠れていることが稀にあることです。
喉の違和感があって、且つ、自分で脈を触れてみて、
「脈が飛ぶ」、「脈のリズムがおかしい」、このような場合には是非、循環器内科、心臓専門医を受診してみてください。
心臓以外が原因となる「のどの違和感」
稀ですが、のど周辺の臓器が原因となることがあります。
〇甲状腺が腫瘍などで大きくなると喉を圧迫することがあります。のどのあたりに腫れがある方は、甲状腺専門医を受診してみてください。
〇喉付近の背骨(頸椎)に変形があると、のどの症状が出ることもあります。心当たりがある方は、整形外科を受診してみてください。




